競艇予測AIの4モデル解説 — 回帰・Ranker・CatBoost・BOXの違い
当サイトの競艇AIは、役割の異なる複数のモデルを組み合わせて3連単を分析しています。この記事では、各モデルが「何を予測しているか」「学習の仕組み」「運用上の役割」を、できるだけ厳密に解説します。
なぜ複数のモデルを使うのか
同じレースでも、「本命が順当に来る堅いレース」と「アウトから穴が飛び込む荒れたレース」では、得意なモデルが異なります。1つのモデルに頼ると、その苦手な局面で精度が落ちます。そこで予測アプローチの違うモデルを併用し、それぞれの見方を比較できるようにしています。
現在の運用は次のとおりです。
- 主力: 回帰モデル(買い目の中心)
- 補助/観察: CatBoost(波乱検知)、BOX(別アプローチの検証)
- 配信除外(比較用に算出のみ): Ranker
なお、成績はすべて外れを含めて全件公開しています(AI成績)。
① 回帰モデル(LightGBM回帰)— 主力
予測対象: 各艇の着順(1〜6)そのものを回帰で予測します(小さいほど上位)。
仕組み:
- 各艇のコース・選手成績・モーター・展示などの特徴量から、着順の予測値を出す。
- 予測着順を「強さスコア」に反転する(上位予想ほど強いスコア)。
- 強さスコアを Plackett-Luce モデルに入れ、3連単120通りすべての確率を計算する。
- Plackett-Luce は「1着→2着→3着」と順に選ばれる確率を掛け合わせる考え方で、 P(1着=i, 2着=j, 3着=k) = (iの強さ / 全体) × (jの強さ / iを除いた全体) × (kの強さ / i・jを除いた全体) と表されます。
- 確率の分布から信頼度(S / A+ / B / C)を判定し、買い目点数を決める。
役割: 買い目の中心。信頼度が高いほど点数を絞り、低いほど広げる方針を取っています(点数と回収率の関係は3連単は何点買うべきかを参照)。回帰は「着順の絶対値」を素直に学習するため、堅いレースで安定しやすいのが特徴です。
② Ranker(LightGBM LambdaRank)— 現在は配信除外
予測対象: 着順の絶対値ではなく、艇同士の順位関係(どちらが上か)を直接最適化します。
仕組み: LambdaRank は、ペアの順位が正しく並ぶほど良くなるランキング指標を目的関数にする手法です。回帰が「3.2着」といった数値を当てにいくのに対し、Ranker は「AはBより上」という並びを重視します。
役割: 荒れるレースで回帰と異なる並びを出すことがあり、回帰が拾えない穴の候補になり得ます。ただし現在は配信から除外しており、回帰との差分の安定性を検証するために比較用として算出のみ行っています。
③ CatBoostモデル(CatBoost回帰)— 観察枠
予測対象: 回帰と同じく着順を予測しますが、勾配ブースティングの実装が異なるモデルです。
仕組み: CatBoost は選手IDのようなカテゴリ特徴をそのまま扱えるのが強みで、当サイトではコース関連の特徴量を重視した設定にしています。同じ着順予測でも、LightGBM回帰とは着目点が変わります。
役割: 回帰・Ranker と予測が食い違うレースは「荒れる兆候」の目安になります。そこで CatBoost は主に波乱検知のセンサーとして使い、常時の買い目組み込みは保留しています(穴拾いの候補)。
④ BOXモデル(LightGBM二値分類)— 別アプローチ
予測対象: これまでの3つが「各艇の着順」を予測するのに対し、BOXモデルは「どの3艇が3着以内に入るか」を直接予測します。
仕組み: 6艇から3艇を選ぶ組み合わせは20通り(3艇BOX)あります。BOXモデルは、この20通りそれぞれについて「その3艇が上位3着を占めるか」を二値分類として学習し、最も有望なBOXを選びます。選ばれたBOXを3連単のボックス買い(並び順を問わない買い方)に対応させます。
役割: 着順を細かく当てにいくのではなく、「3着以内に入る顔ぶれ」を面で捉えるアプローチです。着順予測型とは発想が違うため、別軸の検証材料になります。なお、実際にどの3艇BOXで万舟・高配当が出やすいかはBOXランキングで集計しています。
学習とリーク防止(共通)
どのモデルも、精度を偽らないために次を徹底しています。
- レース単位で分割した交差検証(同じレースが学習と検証にまたがらないようにする)。
- 選手・モーター統計は過去データのみから計算し、予測時点で「未来の情報」を使わない(時系列リークの防止)。
この考え方は平均と中央値の違いや回収率(ROI)の考え方とも共通で、「一部の結果だけ良く見せない」ための基本です。
まとめ
| モデル | 予測するもの | 学習手法 | 現在の役割 |
|---|---|---|---|
| 回帰 | 各艇の着順(1〜6) | LightGBM回帰 | 主力(買い目の中心) |
| Ranker | 艇同士の順位関係 | LambdaRank | 配信除外(比較用) |
| CatBoost | 各艇の着順 | CatBoost回帰 | 観察(波乱検知) |
| BOX | 3着以内の3艇 | 二値分類 | 別アプローチの検証 |
複数モデルの見方を比べることで、「堅い/荒れる」の判断材料を増やしています。AI予想の全体像や使い方は競艇AI予想とはを、実際の成績(的中率・回収率)は外れも含めてAI成績を、集計の定義は方法論をご覧ください。
注意点
- 本記事はモデルの仕組みの解説であり、的中や利益を保証するものではありません。
- データは過去の傾向であり、将来の結果を保証しません。舟券の購入は20歳から、余裕資金の範囲で楽しみましょう。